漢方薬は、自分の証に合ったものをお選び下さい。
「証」とは体力、体質、症状などから患者さんの状態を総合的に観察した診断結果のことです。
- 実証は生理機能が高まった状態を意味して、外見は健康そうに見えます。
- 虚証は体力がなく、生理機能が衰え、抵抗力も低下した状態を意味します。
- 中間証は実証または虚証のどちらも偏らず、それぞれの特徴を半分ずつもつ場合を意味します。
「証」の判定は証の自己判定テストご利用ください。
実証
- 木防已湯(もくぼういとう)
動悸や息切れなどの心不全症状があり、あわせてみぞおちがつかえて硬く張っている、呼吸困難がある、口やのどが渇く、むくみがある、尿量が少ないなどの症状があるときに時に、用いられます。 - 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
動悸、胸苦しさ、めまいなどの症状があるときに用いられます。 - 三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)
高血圧ともなう肩こり、のぼせ、耳鳴り、不眠など症状の緩和に使われます。 - 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
動悸や心臓神経症に使用されます。とくに精神不安やイライラ、不眠、胸脇苦満がある場合に有効です。
中間証
- 柴朴湯(さいぼくとう)
動悸やめまい、胸脇苦満がある場合に用いられます。
虚証
- 当帰湯(とうきとう)
冷え症、血色が悪い、胸腹部から背部にかけての痛みなどがある狭心症、心臓神経症の人に用いられます。 - 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
不整脈、動悸や息切れ、貧血、むくみ、疲労倦怠などの症状がある人に用いられます。 - 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
慢性心不全があり、体質が虚弱で体カのない人に神経症ぎみの症状である顔色不良、やせ、動悸、息切れ、貧血、疲労倦怠、冷え症、神経過敏、不眠、寝汗などがあるときに有効です。